Tweeter 変更(2)
6月に入り、W&Aさんのブログで、BMSのHFドライバー 4540ndと15cmウッドホーンのデーターが出ていて、結構良いように感じた。外径が73mmと小さいがマグネットはネオジウムなので結構強力。ホーンができあがってこないので性能が分からないJA-4201より、使いやすいのではないかと思って、すこし検討することにした。
検討の結果、7月になり、W&Aさんに以下のような提案をした。
1)ホーンの製作が難しい JA-4201の使用を中止する。
2)代わりにユニットをBMS 4540ndとする。
3)4540ndは、国内販売店がないことから、W&Aさんのルートにて購入していただく。
4)8kHzからの使用を考慮したホーンの製作。
実のところ、4540ndは、2011年7月に桜材15cmホーンと一緒にW&Aさんからモニター借用をしたことがあった。当時のラインナップは以下。
当時はミッドバスを中心とし、中域に2インチのEV DH1A+40cmウッドホーン、中高域に1インチの45D100+A-2000改良ウッドホーン、それにDIATONEのウーファーとFOSTEXのサブウーファーという構成で、現行の基礎のような形だったが、アンプはバラバラで、ここに4540ndを追加してもあまり変化がなく、結局1ヶ月で返品してしまっていた。
後日、W&Aさんから提案を承認し、4540ndの発注、およびホーン製作を開始する旨の連絡があった。
2週間後、特急仕上げで 4540nd 組込のコクタン系 12cmウッドホーンが到着した。
これは1971年に DIATONEのコーン形 Tweeterを入手して以来、臨時のモニター使用を除くと24種類目の Tweeterとなった。
出荷前にW&Aさんのところで測定された周波数特性は以下のよう。ホーンのカットオフ(fc)は、1kHzとのこと。
早速自宅でも測定開始。設置位置は、さしあたり、PT-R7Yの上に置く。測定はPT-R7Yと同じ10kHzのHPFを通したものと、ED-911の2.36kHzのHPFを通したものとの2種類を測定。最初、10kHzのHPFを通したとき、PT-R7Yのレベルのままだったので、相当煌びやかというかガンガンなっている感じだったので、聴感でED-911と同じ位のレベルになるように調整した。調整値は-8dBだった。HPFが10.0kHzの方は、ゆるく6kから12kHz位が良く出ている感じだったが、2.36kHzの方はピークでさらに10dBほど強く出てきて、これは使えないな、と思った。
さらに比較で、以前測定したED-911のHPF 800Hzと2.36kHzの特性を上記のグラフに重ねて見た。
これを見ると、1.5kHzから 8.0kHzは 18cmホーンの方が圧倒的にフラットで適任であり、6kHzから上は 4540nd+12cmホーンが優れていることが分かる。従って、800Hzからの再生域を持つ(W&Aさんでの測定値でも分かる)4540nd+12cmホーンだが、我が家では、ED-911+18cmホーンの代わりを務めるのは無理そうである。
PT-R7Y を使用したオリジナルと4540nd+12cmホーンを使用し、調整をした状態を比較してみると以下のようになった。
若干のズレはあるが、8.5kHzから15kHz までは 4540nd の方がフラットであることが分かる。周波数特性はこのようになったが、音的には明るくきらめく雰囲気と音が前に出てくる感じがして、初期の目的は達成できた気がする。
さらに低域の50Hzから160Hzの山と、中低域の300Hzから600Hzにかけての山が目立つので、ここはEQを使用して調整してみた。
Wavelet Spectrogramは、
各ユニット別の周波数特性は、
そのシステム構成図。