★オーディオ奮戦記★

40cmウッドホーンを中心とした4wayマルチシステム

ツィーターの変更(調整その24)

ツィーターとして使用していた4540nd+12cmホーンとミッドの950PB+40cmホーンとの相性の問題なのか、周波数特性がすんなりと繋がらないジレンマを感じていた。

そこで本宅では、2020年1月まで使用していて、仮住まいでも使用していた、PT-R7Yを出してきて、4540nd+12cmホーンと交代させてみた。

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HPF8.5kHzで4540ndとPT-R7Yの比較
 結果は、4540ndに較べ、PT-R7Yのレベルが相当低いことと、大きなうねりが無く素直な特性であることが判る。

次に、設定を変えずに、ミッドと合わせて比較

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HPF 8.5kHzのままで、4540ndとPT-R7Yを比較

これらから、4540ndとのレベル差は、5~7dBの感じなので一応+5dBにセットしてアライメントを調整した。アライメントは、いつもの通り、Waveletデータをライブで見ながらPA+のDelayにて調整した。

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PT-R7Yのアライメント調整
 ミッドに対して1.08msが一番良い感じだった。
10kHz付近に穴が出来ているが、これが出来る理由とその解消方法が判らないので、ひとまず無視して以降の調整をおこなうことにした。


次にPT-R7Yの最適なクロスポイントを探るために、HPFを4k~10kHzの間で1kHzずつ変化させて周波数特性を見てみた。

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PT-R7Yで、HPFを4k、5k、6k、7.1k、8k、9k、10kHzとした。

この変化からHPFは、5kHzから7.1kHzが良さそうなので、ミッドと合わせて特性チェックしてみた。

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950+PT-R7YのHPFを5k、6k、7.1kHz比較
 5kHzでも良いかなと思ったが、前のデータから低めにセットすると、ミッドの帯域まで膨らむ傾向があるのでこれを避けて、6kHzを選定することにした。


ここでALL(4way)で特性を取ってみると前回ままのPEQ設定のためか、8~9kHzを頂天としたディップが出来てしまっていたので、PEQの調整をやり直した。

調整は、サブウーファーウーファーには関係が無いので、この帯域は無調整(前回設定のまま)でミッドの主に1kHzより上の周波数帯を調整するようにした。

前回の調整(ツィーターが4540nd+12cmホーン)では、1.7kHzより上の周波数帯で5つの周波数を使用して調整をしていたが、今回のPT-R7Yでは素直な特性であるためか3つの周波数で済みさらに実際に新たに調整をした周波数は2つで済んだ。

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前回のPEQ設定と今回のPEQ設定の特性


ここまでで、大体良い雰囲気になったので、一度音楽を聴いて再生音を耳で確かめてみた。

試聴したのは、
1.JOHN WILLIAMS LIVE in VIENNA Gramphon 483 9045 のSACD

この結果、僅かだが中高域が少し弱く感じた。その対策として、まずミッドを-1.0dBとしていることに注目し、これを1.0dBアップ、すなわちPA+の出力を0.0dBとして測定してみた。

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Midを1dBアップさせた特性
 ミッドだけを1.0dBアップさせたのに、200Hz付近からハイエンドまで変化したのには驚いた。ただ全体を眺めて見ると、バランス的にアップさせていた方が良さそうなので、これを設定にすることにした。

さらに、今度はボーカル系を試聴してみた。
2."Lush Life" Roberta Gambarini & Hank Jones 55 Records FNCJ 5519
3. "Treasure" Hayley Westenra DECCA UCCL 1111


結果、さらにもう少し中高域に張りが欲しいように感じたのでPEQで調整し最終とした。

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中高域に張りを持たせるようにバランス調整をした
 耳慣れしている事もあるとは思うが、4540ndを使用しているときよりも滑らかな感じがする。しばらくは、PT-R7Yを使用して行こうと思う。


最終調整時の総合特性と各帯域の周波数特性

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最終総合特性と各帯域別特性

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最終調整後のSPシステム


SP構成図とPEQデータ

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SPシステム構成図とPEQデータ


なお、この測定は、プリ出力66.0dBでSP出力は以下の通り。

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最終時のSPL