好みの音へ(調整その19)
デジタル録音(DDD)のCDソースを何枚か聴いていて、気になったことが3つ。
1.低域のウーファーとサブウーファーの繋がりが良くない。
サブウーファーが勝ちすぎていて、ウーファーと音色的な違いがありすぎ。
2.中高域が引っ込んで聞こえる。
音量的にMAXは、80~82dB。ピーク値だと91~92dB。深夜帯を除き、通常聴く音量は、この数値の大体10dB落ちくらい。この通常音量の時、特に金管楽器が前に出てこない。かなり遠くで鳴っているように聞こえてしまう。
3.ハイエンド。
中高域と連動してすーっと抜けるような爽やかな感じがイマイチ。
対策:
1.低域
ウーファーとミッドとの繋がりには問題がなさそうなので、ここは触らず、サブウーファーのみレベルを少し下げてみた。(- 5.6dBから- 6.0dBへ)
同時にSpectrumを見ていると、20Hz以下もかなりのエネルギーが有り、これを少し押さえる意味でHPFの20.0Hzを 22.4Hzにアップしてみた。これにより、サブウーファーが抑えられて、ウーファーとのつながりがよくなった気がする。
2.中高域とハイエンド
経験的に金管楽器が出てくるためには3k~5kHzあたりのレベルがアップする必要がある。当初、PEQによりこの帯域のアップを試みたのだがミッドの 950PBは、3kHzより上の周波数ではPEQの数値をプラス側に振っても殆ど変化しなかった。
そこで、ミッドの上側を伸ばす(上昇)させることを狙って、LPFのフィルタをBW 12dB/octから、BW 6dB/octに変更してみた。950PBは、500~20kHzの再生周波数帯域をもつユニットなので 6dB/octでも全く問題ない。クロスポイントは 8.5kHzだったが、単体で測定したグラフを見ながら元の 8.5kHzから少しずつ下げて、3kHz辺りまでがフラットになった 6.7kHzとした。
次に、これに関連してHiの 4540ndも HPFのフィルタをBW 12dB/octから、BW 6dB/octに変更した。4540ndは、1.2k~30kHzの再生帯域を持つユニットなので 6dB/octでも問題にならない。クロスが 6dB同志となるので位相の変更もしなくて済む。前回の 9.5kHzから10kHzに僅かにポイントを上側に変更。
4540ndは、6dB/octにしたことで、低い周波数に大きく伸びていることが判る。このグラフではPEQの補正後なので、かなりフラットになっているが、補正前では時に16kHzより上は 6dBほど減衰していた。クロスポイントは、3.5kHzとかなり下がってきたが、それにより3kHz付近を頂点とする緩い山ができたことで、金管楽器等のきらびやかさが増して心地よくなった。
全体の総合特性は、
また、Wavelet データは、相変わらず、きれいな形にはなっていない。