見直し(調整その20)
前回の調整で、ほぼ完成と思っていたのだが、年越しで色々聞いていると、少し低域がボン付く感じがあった。
また、他の人のFBの投稿に前回の周波数特性を載せたところ、サブウーファーの干渉が感じられる、の指摘があった。これは単純にウーファーの基本特性のためと反論していたのだが、前文の低域がボン付く傾向も含めて、見直しをしてみた。
前のデータは保存してあるので、変化が余りなかったら元に戻すのは簡単なので、挑戦してみることに。
こちらは前回(2020/12/04)の特性。
確かに、ウーファーとサブウーファーの関係に違和感が見える。ただし、PEQを入れた状態のデータなので、一概には干渉によるモノとは思えない部分もある。
そこで、まずはサブウーファーを切り、基本3wayだけを測定。クロスポイント、ディレイは変更無しで、PEQは全てOFF。プリ出力は以前のデータを忘れてしまったので、一応66.0dBにセットした。
これを見る限り、綺麗に繋がっていることが判る。もちろんウーファーの低域が盛り上がっているけれど。
で、これのWaveletデータ。
タイムアライメントに乱れがあるようなので、拡大して調整。ここでサブウーファーをON。10kHz付近の目玉みたいなのは、ツィーターの僅かな移動で発生している様子。完全には消せなかった。その後通常のサイズに戻してもう一度測定。
これの特性。サブウーファーの追加によりローエンドは劇的に伸びているが、55-110Hz付近は大きく盛り上がっている。また200Hzより低い周波数帯とその上の周波数帯で5dB以上のレベル差が発生してしまっている。また、ハイエンドのレベル落ちが大きい。
これの補正のため、サブウーファーを調整した。赤色:HPF=22.4Hz BW12dB/oct : LPF=67.0Hz BW12dB/oct
青色:HPF=Flat : LPF=50Hz BW24dB/oct
このサブウーファーのデータを見ると12dB/octと24dB/octのカーブの形が一緒に見えるのが不思議だが、少なくとも青色の方が80Hz付近の盛り上がりが無くなっているので、これを採用。
そしてPEQを使用して調整したのが、こちら。
聴感上では低域のボン付きは無くなり、スッキリとした感じで、かなり追い込めてきているように思えるが、ウーファーとサブウーファーのクロスポイントはもしかすると逆位相になっているかも。そして実質的なクロスポイントは、サブウーファーとウーファーが60Hz、ウーファーとミッドが460Hz、ミッドとハイが5kHzと読み取れる。
ただ、ハイエンドは15kHz、20kHzも相当補正しているが、あまりアップしてこないのが気がかり。ハイは高目のクロスにするとハイエンドが伸びてくるのだが、ミッドの上が4kHz付近からダラ下がりのため、ハイのクロスを高く出来ない事も関係している。
また、250Hz付近の谷は定在波の影響か、こちらも補正の効き目が余り感じられない.。
サブウーファーの位相の追求、250Hz付近のディップ、ハイエンドの伸びの3点が、これからさらに追求が必要かも。
一応、ここまでのWaveletデータ。
スピーカーシステム構成図 Delayデータの単位は、secは誤りで、正しくは、msecです。