★オーディオ奮戦記★

40cmウッドホーンを中心とした4wayマルチシステム

臨時3wayスピーカーセット(2)

ツィーターにONKYOのTW-322Aを使用した3wayでリファレンスとしているソースを片っ端から聴いてみた。

TW-322Aはどちらかというと明るい感じの鳴り方をする。別の表現をすると、若干だが乾いた感じ、そして、曲によっては少しキンキンした硬い感じがするときがあった。

過去の記憶から、もう一つストックしている、Pioneer PT-R7Y(3wayスピーカーシステムのS-955に搭載されていたリボン型ツィーター)と交換して鳴らしてみた。

全く、322Aのセットのまま付け替えただけでのファーストインプレッションは、単純にはしっとりした感じで、深みを感じ、何も変更していないのに低域までが浮かび上がるような感じがして、以前の印象より、さらに驚いた。

f:id:nbins:20191208232127j:plain
PT-R7Yを使用した臨時3way

もちろん、322AよりR7Yの方が再生音圧が高いので、その点も強い印象なのかも知れないと思い、聴感で少しレベルを下げてみたが、基本的な印象は変わらなかった。測定して前回のデーターと並べて見る(レベルは322Aのままのデーター)

f:id:nbins:20191208134554p:plain
TW-322AとPT-R7Yの比較(HPF: 5kHzでレベル調整はTW-322Aの時と同じ)

これにより、HPF: 5kHzであってもR7Yの方が下の方に伸びているし、またハイエンド側にも十分な音圧を保っていることが分かる。音圧も5kHzでは+5dB、10kHzでも+2dBほど高い。

これらの測定をしているときに気づいたのが、入力のレベルインジケーターが、時々一瞬だが赤色が点灯する、これは入力が大きい証拠なので、プリ出力を少しずつ下げてみたところ、-2dB、すなわちいままで74dBで送っていたのを72dBにすると赤色が点灯し無くなったので、以降は72dBにセットすることにした。(理由は不明)

f:id:nbins:20191208202449p:plain
サウンドプロセッサーへの入力:74dBと72dBの比較

全域に亘りほぼ完璧に2dB下がっていたので、問題は無いと判断。

この状態で、各ユニットを測定すると

f:id:nbins:20191208224323p:plain
各ユニットの周波数特性と総合特性

総合特性で60~100Hzの緩い谷、200~400Hzの山、2.5k~5kHz付近の谷が気になるので、これを補正するべく、アライメント調整とレベル調整を繰り返してみた。

その最中に、片側(確かLch)がMidとHi-chの位相が逆であることに気づく。どうしてそうなったのかは分からなかったが、とにかく、左右を確実にチェックして、同期させた。

そして、Low-chとHi-chは、割と素直(スムーズ)な特性だったが、MidのS-500がかなり複雑な特性で、200~400Hzの山、2.5k~5kHz付近の谷が調整しきれないことが分かったため、イコライザーを使用することにした。

なお、各chのクロスポイントは、
Lowーch(CW-200A)LPF:100Hz:逆相
Mid-ch(S-500)HPF:125Hz、LPF:6.0kHz:正相
Hi-ch:HPF:6.0kHz:逆相

f:id:nbins:20191208231022p:plain
EQ-onの総合特性とユニット別周波数特性

聴感上も特性曲線的にも、かなり素直な特性になり、聴いていても違和感が少なくなった。

Wavelet特性は、まだ素直とは言えない様子だが、少なくとも前回よりは良くなったみたいだ。

f:id:nbins:20191208231827p:plain
EQ-onのWavelet特性

構成図は、

f:id:nbins:20191208231609j:plain
構成図一覧