★オーディオ奮戦記★

40cmウッドホーンを中心とした4wayマルチシステム

臨時3wayスピーカーシステム(3)

前回、11月末のセットではEQを働かせて、フラット化を目指していたが、少し聴いていくと、なんか低域に元気が無い。

トーンコントロールがあれば、ちょっと調整することも可能なのだが、残念ながら、このシステムのプリにはその機能が無い。

最初に、Low-chのCW-200Aのレベルをupさせてみたが、あまり効果が感じられなかった。そのため、Mid-chのS-500を変えてみたところ、低域は少し良くなったが、一緒に高域も強くなって、こちら側は一寸きつくなってしまった。それではと、レベル調整ではなく、EQでの調整をしてみた。

測定の結果、高域のカーブが変だったので、Hi-chの位相を変えて向きも調整したところ、割と素直なカーブになった。

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高域の位相変化

聴感上は、まだ低域が弱めで納得できなかったので、さらに調整を進めた。Low-chのCW-200Aはクロスポイントを調整しても、さほどの変化は無かったので、位相の確認だけにとどめ、聴感上で力強くしかも弾むような低音が出るコトを目標としてMid-chのS-500のクロスポイントを変化させてみた。

クロスの減衰特性は、12dB/octや24dB/octも試したが、結局バターワースの12dB/octが一番繋がりが良かったが、Low-chとMid-chが少し被る様にしたときが一番理想に近づいた。すなわちLow-chのLPF=100HzでMid-chのHPF=90Hzが一番良かった。ただ、聴感上は良く聞こえたが、測定してみると、150Hz付近をピークとする最大幅+2.0dBほどの緩い山が出来てしまっていた。さらに1.2kHz付近から8.0kHz辺りまでが緩く減衰する特性で一寸寂しい気がした。

クロスポイントもレベルも前後に動かしてみたが、効果的な変化が見られなかったことから、最終的にEQで調整することにした。

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EQ調整前(赤色)とEQ調整後(緑色)

最終調整後の総合特性と各チャンネル別の特性。

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Pink(Low-ch)Green(Mid-ch)Orange(Hi-ch)Black(Overall)

2kHzから上の帯域は低域と較べレベルが低いが聴感上は問題なく感じているが、曲種によっては、少しHi-chのレベルを上げた方が良いかも知れない。

一応、Wavelet特性も取ってみたが、前回のとあまり差が無いように思える。

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最終状態で測定