Aurex SD-77
誰かの弁ではないが、またチャンデバを入手した。
Aurex (オーレックス) のSD-77である。
Wikipedia によれば、「Aurex (オーレックス)とは東京芝浦電気(現在の東芝)が 1970年代から 1980年代にかけて、いわゆる白物家電に用いた "TOSHIBA" とは別にピュア・オーディオ製品に用いたブランド名である。」とされ、また「同時代に東芝と同様、ピュア・オーディオに別ブランド名を冠したメーカーには、SHARP(OPTONICA)、日立(Lo-D)、三洋電機(OTTO)、松下電器(Technics)、三菱電機(DIATONE)等があるが、ピュア・オーディオの衰退とジェネラル・オーディオの隆盛につれて、撤退したブランドが多い。」とされている。
また、別ブランドではなかったが、日本電気(NEC)も同時期にピュア・オーディオ製品を製作販売していた。NEC 製品では、A-10というプリメインアンプが有名で、今でもオークションなどでは多くの取引がある。私は A-10 の経験はないが、厳選された素材と贅沢な回路設計がされた超重量級(21Kg)の CDP、CD-903を所有していて、その経験から、これら家電メーカーの当時の製品には興味を持っていた。
ヤオフクで SD-77を見つけたとき、ネットで素性を検索してみた。すると日本のサイトにはほとんど資料がなく、欧米のサイトまで検索してみたが、ヒット数は極少だった。その中では「オーディオの足跡」が一番詳しかったが、それでも販売時期については「年代不明と」されていた。
販売価格は 120,000円とされていたが、当時の家電メーカーは価格を低く設定する傾向があったし、「オーディオの足跡」の解説文を読んだ感想としては、食指が動くものだった。
自分に対しての理由として
1.以前、地元の駅前の埋め立て地に「Aurex」の看板がついたビル(たぶん工場)があって、いつも気になっていた。(いつの間にか撤退してしまい現在は、他の会社になっている)
2.現有の Pioneer D-23 は、4way まで使えて、スロープも6、12、18dB/oct と切り替えられ、実験的に色々試すには都合がよいのだが、筐体が大きい割にはあまり音は良くない。(メジャグランのチャンデバと比較したときに、その差は歴然とした)
3.D-23 のミッドローとミッドハイのクロスポイントの上の周波数が 3.2KHzまでしかなく、自分の使い方に対し、クロス設定が出来ない。(4Kとか5KHzのクロスポイントが欲しい)
4.D-23 の 100,000円と SD-77 の 120,000円には、きっと大きな性能差があると推測される。
5.オーダーのチャンデバが到着したあとも、実験を行うことが考えられ、その際に D-23 では音の差が大きくなる可能性が高い。
と、可能なら D-23 よりもう少し使いやすいチャンデバが欲しいと思っていたわけである。
かと言っても、予算には限りがあるわけで、なんとか絞り出せる範囲だったら・・・と、思っていたら、その範囲だったので一発入札!・・・・
幸い、ネット検索でもほとんど引っかからないマイナーな機種なので、入札者は私だけで、見事ゲットできた。
GWの入口が終了日で、ネットバンク同士ではなかったため、残念ながら GW明けに到着。先日の長野県への出張先の目と鼻の先の方が出品者だったので、正にすれ違いで、その点からもチョット残念だった。
到着した SD-77 を早速開封。開封スタート時間が 25時半。撮影をして画像処理をしたら、外は明るくなり始めていて、そのまま諦めて慌てて寝てしまった。
正面左側の周波数と遮断特性とダンピング特性(Q特性)をコントロールする部分。撮影し忘れてしまったが、この部分にはアンダーリフト方式のフタがあり、設定が終了したら閉めて安易に設定を動かせなくすることが出来る。
正面右側のレベルをコントロールする部分。天板にはクロスポイントでのスロープ特性と簡単な回路構成を示すプリントがされている。裏面は2mmほどの溶融メッキ鋼板が使われている。電源SW(パイロットランプが埋め込んである=ONになるとSWの周りがオレンジ色に光る)とLow-Mid間のクロスポイント、遮断特性とダンピング特性をコントロールする部分。Mid-Hi間のクロスポイント、遮断特性とダンピング特性をコントロールする部分。ダンピング特性(Q特性)のグラフ。回路構成。出力側は2way(Hi、Low)と3wayの場合に専用の出力端子をもつのがユニーク。その専用出力端子がある裏面側。
設置、音出しは次の記事に・・・・