★オーディオ奮戦記★

40cmウッドホーンを中心とした4wayマルチシステム

周波数特性と調整その1

昨年までは、ウーファーが30cm径のAXIOM 201だったが、これが径は同じだが磁気回路がより強力なAXIOM 301にグレードアップされて戻ってきた。

納品時には、正常に音が出るかの確認のため、クロスオーバーを仮に500Hzと8kHzに設定して鳴らしてみたので、もう少し慎重に測定と調整を図ることにした。

実のところ、ポピュラー系のボーカルでは特に気にすることも無く聴けていたので、それがどんな特性を示すか非常に興味があった。

アンプ系では、ウーファー(Low)駆動の2台のCERENATEのレベルコントロールVRがフルになっていたので、フルならVRを通さない接続の方が良いだろうと思って、単純にケーブルを交換してみた。すなわちCERENATEの入力をバランス(XLR)に換えたということ。こうするとプリからパワーアンプまでバランスで接続されたことになる訳だ。まあ実際、アンバラとバランスの音の違いは分かっていないのだけど、気分の問題か。

さて、音出しをしてMid+Hiとのレベルバランスを取ってみると、かなりMid+Hiのレベルを絞らないとバランスしなくなった。もちろん全体の音量はプリの出力を上げれば済み、PA+の入力が高くなることでノイズの点からは有利になるのだが、気持ち的にはLowのレベルが低い感じがスッキリしなかった。そこでCERENATEのマニュアルを見てみたら、ゲイン上でXLR入力だとRCA入力より-11dBと低くなってしまうことが判った。

それで、再度、XLR入力からRCA入力に戻した。(ウーファーBOXとラックの間が狭くて体が入らないため、接続変更は結構大変で腰や肩が痛くなる)

測定は、OmniMic V2を使用するのだが、約1年ぶりの使用のため、使用方法を忘れていて、まともに測定出来るまでに小一時間かかってしまった。
付属のテスト信号の入ったCDは見つかっていたが、以前使いやすいように編集して作っていたコピーCDとWoody&Allenさんに戴いたCDも見つからなくて、それの捜索に前日から2日がかり。でも見つからなかったので、オリジナルCDで測定。

最初に、仮のクロスのまま測定。その特性を見ながら、LowとMidとのクロス辺りを調整しながら測定。順番が逆になってしまったが、のちに、元々フルレンジであるAXIOM 301をフルレンジにして測定してみた。

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AXIOM 301 フルレンジ特性

前のAXIOM 201のデーターが見つからないので直接の比較は出来ないのだが、このグラフだけでも傾向は判る。まず実用的な再生周波数は、55Hzから10kHz。200-250Hzの谷は部屋の特性もありそう。また300-900Hzの大きな山は、201にも同じような傾向があったので、このユニットの特徴であるらしい。だから単独(フルレンジ)で、特にボーカル等には良い雰囲気で鳴る感じ。

次に仮設定の500、8kHzを聴感で560、8kHzとしていた状態で測定。

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クロスポイントが560、8kHz (04)

明らかにMidのレベルが低いのでこれをアップさせ、同時にLowの上が予想通り上方へずれているのでこれを調整して再度測定。
04:(04)のALL特性。
05:Midのレベルup、およびLowの上のクロスを450Hz、Midの下のクロスを530Hzにして、さらにHiに0.83secのDelayかけた特性。
06:HiにかけたDelayは間違いだったので、代わりにMidに0.83secのDelayをかけた特性。

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条件04-05-06の比較

結果、05では全体のレベル差は少なくなってきたが、MidとHiのクロス付近の繋がりがおかしい(Delayを間違えてHiの方に掛けてしまったため)それが、06ではMidとHiのクロス付近の繋がりは良くなった。が、LowとMid間、しかしMidは綺麗な特性が出ていたので、Lowの方を調整する必要がありそうだ。