★オーディオ奮戦記★

40cmウッドホーンを中心とした4wayマルチシステム

新クロス周波数を決める (FIDELIXのチャンデバ用)

ー 2009/03/28 ー

FIDELIXのチャンデバの話が進み始めた。

本格的に導入となれば、最初に必要な条件として、クロス周波数を決めなければならない。

現状では、F-15とD-23をスタガーに使って5chとし、下から、180Hz、1000Hz、3200Hz、10000Hzとしている。

180Hzは、バスとミッドバスとのクロスである。

ミッドバスは、JBLなどでは、20~30cmのウーファーやフルレンジを使用しているものが多い。元々ウーファー系なのでクロス周波数はかなり低い周波数まで設定できるが、決め手となるのはバスとして使用するウーファーの特性や音の特徴などで決定し、35~300Hz程度のクロス周波数となるものが多い。

私の場合、ミッドバスは DS-3000で使われているミッドバスユニットのそのもので、特性的にウーファーではなく、本格的にミッドバスとして作られたユニットを使っている。DS-3000では、バスとして 32cmのウーファーを使い、クロス周波数は、350Hzが採用されている。

私のシステムでは、ウーファーが DS-1000Zのそのもので 27cm、そしてクロス周波数は 180Hzに設定していた。この180HzというのはミッドバスユニットをLinfof工房特製の外形 35Lという密閉箱に入れた状態で、特性を測定した結果決定したもので、ほぼユニットの下の再生限界となっている。ウーファーの特性も鑑みているが、どちらかというとミッドバスユニットを重視した設定である。

音の雰囲気は非常にスッキリした繋がりにはなったが、低域の量感という意味ではかなり絞られた感じとなり、もの足らなさも感じている。これには原因の一つとして、ウーファーユニットの箱が本来密閉箱であるべきなのが、いい加減な処理(DS-1000Zの箱を切り刻んで長さを詰めたもの)がされた箱のため、空気の抜ける部分があり、ユニットの特性が生かされていないという事情もある。

グライコを使ったりして試聴してみた結果では、80~400Hz辺りのレベルが低くなっていることが分かっている。ただ、この 180Hzの設定は F-15のクロスボードに依るものなので現在は変更できない状態。

と、すると、より良くするためにはどれくらいにしたら良いかということだが、以前 D-23によって設定していたときには、320Hzを使っていた実績があり、またDS-3000では 350Hzとされていること事などから 350Hzとすることに決めた。

次にミッドバスとミッドとのクロスである1000Hzであるが、ミッドのユニットは、CORALのM-100+H400ホーンなので、下限は650Hz。通常では 800Hzから使える。それを 1000Hzとしたのは、やはりミッドバスを重視したためである。

これを、1250Hzに決めることにした。理由は、ボーカルを重視すると 1200Hz付近まではクロスさせたくないという事からで、一番基本的な音域をミッドバス1本でカバーさせようという考えからである。

次は 3200Hzであるが、ここはミッドとミッドハイのクロスポイントとなる。

ミッドハイは、LE85+USホーンを使用。ミッドのM-100と LE85はともに 500Hzから 15KHz程度まで使えるドライバーのため、クロスポイントはどこに持ってきても大きな問題にはならない。が、USホーンは 3000Hzが下限である。同時に、わざわざ2ドライバーを使わなくても1本でもカバーできるのを、2本使っているのは、2つのドライバーの音の違いを生かすためである。

M-100は LE85より、低い周波数ではしっかりした力強い音だが、高い周波数では LE85の方が馬力のある魅力的な音である。そのため両者の良い部分を生かすため2つ使用としている。そのクロスポイントであるが、ミッドの下の設定を 1250Hzとしたことから2オクターブで考えると5000Hz(3200Hzとしていたのは、F-15とD-23をスタガーに使ったときの制約の関係で本当は 4000Hzにしたかったところを 3200Hzとしていた)となる。M-100とLE85ではあまり差を感じないのであるが、音域的に考えると耳の感度の高い4000~5000Hzにクロスを置きたくないという考えもあって、かなり強引であるが、ここでは 5000Hzを採用することにした。

さて最後の 10000Hzであるが、ミッドハイの下のクロスを 5000Hzとしたことで2オクターブ説でいえば、クロス無しとなるが、LE85の 12000Hz付近以上は特性的にはあまり良いとはいえない。さらに1インチドライバーではやはり 10000Hzから上の周波数帯では、きめ細かい音は厳しいと思われる。そのためミッドハイとしては1オクターブ使用と、贅沢ではあるが 10000Hzでハイ=ツィーターにバトンタッチさせようと思う。

まとめると、下から、350Hz、1250Hz、5000Hz、10000Hz とすることに決めた。