★オーディオ奮戦記★

40cmウッドホーンを中心とした4wayマルチシステム

PM-40とM-100

ー 2009/01/24 ー

音量を休日バージョンにして試してみる。

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バス:DS-1000Zのウーファー部:~180Hz
ミッドバス:PM-1644BM+外形35Lの密閉箱:180~1000Hz
CD Player:SONY CDP-X5000
*PM-40とLE-85は音圧レベルが違うのでその分だけは調節した。

ソース:
[A] MJQ "The Complete Last Concert"から2曲目(The Cylinder)と3曲目(Summertime)
[B] Rosemary Cliiney "For the Duration"から1曲目(No Love, No Nothin)

1.
ミッド:PM-40:1000~9000Hz:(9KHzのローパスは12dB/octのネットワークによる)
ハイ:2404H:10000Hz~

2.
ミッド:LE-85+H400ホーン:1000Hz~

3.
ミッド:LE-85+H400ホーン:1000~10000Hz
ハイ:ハイ:2404H:10000Hz~

4.
ミッド:LE-85+H400ホーン:1000~3200Hz
ミッドハイ:2402H:3200~10000Hz
ハイ:2404H:10000Hz~

→ (1)だけ聴いている分には特に過不足を感じない。Vibもスネアも聴ける。

→ (2)に換えると、中低域のレベルが高くなったように聞こえる。音色が全体に甘い(緩くなったという意味ではない)雰囲気になり引き込まれるが、やや高いところがうるさく感じる。

→ (3)に換えると、高い周波数帯のうるささが少し減り、より聞きやすくなる。同時に耳慣れた音と感じる。

→→ ここで確認のため再度 (1)を聴いてみる。やはり中低域のレベルが下がり、全体に整理されたような感じで静かなイメージになる。しかし、特に使えないと感じるわけではなく、聞きやすいという感じで悪くはないという印象。

→ (4)にすると、大きく変化したのはピアノで、ピアノが前に出てくる感じ。もちろんミッドバスとバストのクロス付近からその少し上あたりのレベルが高くなった様に感じ、ベース(アコースティック)の動きが良くわかる。ソースではコルネットのミュート音があるが、このミュート音とTb(トロンボーン)やTr(トランペット)の音と雰囲気の違いが良く、特にミュート音は変な金属音が出ず、気持ちよい。

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(4):LE-85+H400ホーン:2402H:2404H
→→→ ここでもう一度(1)を聴いてみる。
ソース[B]のクルーニーは、やや低域が弱くなるが聴ける。ミュート音はわずかに金属っぽい音になるが変化はわずかで充分使える範囲。ただ破裂音的な奏法の時の迫力がいまいち。ソース[A]での Vibとピアノが絡むところでは、ピアノが少し後ろに下がった感じで、鳴ってはいるのだが Vibに負けてしまう。

LE85+H400ホーンの組合せでは、PM-40より試聴位置を動かす(範囲は50cm位でも)と定位感が変わる。その点は PM-40より不利だが、全体の((4)の組合せ)音の好みからいうと、PM-40よりは優位だ。

ただし、MJQ の 10曲目で、トライアングルが鳴るところでは、澄み切って抜けるような音でなく、やや低めのチンという音で気に入らない。

それで、2404HをT925に換えてみた。これはスネアがわずかに明るく繊細になったような感じだが、大きな変化はなかった。そのため、ユニットのどれが一番影響しているかを調べてみた。

方法はミッドハイとハイのクロスポイントを 5000~16000Hzの範囲で変えて、変化を聴いてみることに。T925は、本来は 7000Hz以上となっているので、最後は絞りきってしまい、2402Hだけ(下の周波数帯のユニットは通常稼働)にしてみた。

結果は、トライアングルの鳴り方だけに絞ると、T925はほとんど関係なく、2402Hが大きく影響していることが判った。

そこで、ミッドとのクロスポイント 3200Hzにも対応できるユニットとして、M-100+USホーンを使ってみた。再生周波数帯だけならPM-40も使えるが、LE85+H400ホーンの上には、はだかのPM-40を置くことができないので、最初から諦めた。

さて、下のクロス(ミッドとの)を 3200Hzとして、上のクロスは、T925の使用範囲ということで 6300~16000Hzの範囲とし、最初に 10000Hzから始めた。

結果は、意外によい!という印象。2402Hのあの独特な太い音がM-100から聞こえるとは実のところ思っていなかったので、感激という感じだった。

T925とのクロスは、8000~16000Hzまで大きな変化が無く、どこでも良い感じだが 10000Hzが一番エネルギーが大きく感じるので、一応、10000Hzとすることにした。

数回同じ曲を聴いた感想では、2402Hの時よりもわずかに綺麗な感じ(ややすっきりしているような)がした。ソース[B]のクルーニーでは録音が新しくなったような、声もやや年齢が若くなったような感じだった。その意味では、2402Hも捨てがたい。

ところで、前回まででPM-40が 2402Hに近い音の傾向があることがわかっていたので、ユニットの並び方が悪くはなるが、M-100+USホーンのかわりにPM-40を繫いでみた。

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PM-40:LE85+H400ホーンは未接続

やはり、年齢が若めになっていたクルーニーの声が少し老けた感じになった。M-100の方が少し線が細い傾向があるのではないかと思う。その意味から見るとPM-40の方が太めの音がでる傾向があったので、このような結果になったと思われる。クロスはM-100+USホーンと同じ 3200~10000Hzである。

PM-40は、ミュート音についてはやや金属的な音になる。通常の金管楽器が良い傾向であるのと対象的な結果であった。クルーニーの声も良いので捨てがたいのだが、このミュート音はネ、ちょっと・・・(好みで無い)

あと、このPM-40を強引に H400ホーンの上に載せてみたところ、当然だけど定位は抜群に良くなったが、天井(斜めになった屋根)に当たってしまうため、まともな置き方はできない。

ミュート音については、この音が気に入らなくて、気に入る音を求めて追求してきたので、譲るわけには行かない!と、いうことから、PM-40の採用はあきらめてM-100+USホーンの方を採用することにした。

PM-40も、2402(075)も古いユニットだけれど、PM-40は間違いなく捨てがたい良いユニットであることも確かである。ウチでは各ユニットの美味しいところをピックアップして使用するようにしているので、
たまたま、PM-40がそれに引っかからなかっただけである。もし、この音の傾向を好むなら、3way(ウチでは4wayだったが)を組むには良いユニットだと思う。

ということで、2番目の写真の組合せでしばらくは聴いてみることにする。


おまけ

この組合せで、クラシック調のものを聴いてみた。

ソースは、佐渡裕指揮、シエナ・ウインド・オーケストラで "Disney on Brass" SACD
CD Player:DENON DCD-1650AE

解像度が高く、とても楽しく聴ける。

接続は、下から正相-逆相-正相-逆相-正相である。
クロスは、180、1000、3200、10000Hz、全て12dB/oct。