ミッドバスと実験(1)
2015年以降使用を中止して、保管していたミッドバス。最終的に不要なら、終活的に売却を考えていたのだが、このユニットは、単体での市販品では無いので、諸元が公開されていない。なので、せめて周波数特性だけでも付けた方が良いと思っていて、やっとそれを測定する気になった。
ユニットは、ダイヤトーンの大型4WAY、DS-5000に使用されていたミッドバス(PM-2586BM)でアラミッドハニカム振動板を採用した25cm。2010年代までダイナミックオーディオで店長をされていたKさん曰く、このユニットのfoは70Hzと低いのだそうだ。
ミッドバスは、1985年末にDS-10000を入手して、低域を鳴らすのに苦労していた頃、ダイナでDS-3000やDS-5000を聴いたときの印象が強く、しばらく休止していたオーディオ熱が高まってきた2007年以降、中域や中高域にホーンタイプを組み入れるためには、500Hzより低い周波数までホーンを利かせるのは厳しい事から、ミッドバスを採用する気持ちになっていた。
最初に入手したのは、2008年春、DS-505に使用されていたPM-1637BM、アラミッド・ハニカムコーンやポリイミド・フィルムを用いたボイスコイルを使った16cm。その5日後にはDS-3000に採用されていたPM-1644BMも出品され、即入手。同じ16cmながらアルニコマグネット採用で、外観もしっかりしていたので、これで箱の製作をLinfof工房に発注した。
GWを挟んで約2ヶ月で完成。
それから約2年後、今度はDS-5000に採用されていたPM-2586BMが出品された。DS-505やDS-3000と較べ、圧倒的に販売量が少ないDS-5000なので、このユニットが出てくるのは希なこと。当時使用していたウーファーは27cmだったが、将来を見越すとミッドバスとしては16cmより、この25cmの方が魅力的なので、頑張って入手に成功。マグネットはフェライトだが、振動板は同様にアラミッドハニカム振動板を採用し、カーブド・コーンとして成型することで高域共振周波数をさらに高めたとされるユニットだ。
箱は、新規製作も念頭に置きながら、Linfof工房に尋ねてみると、16cmのミッドバス用としては大きく作ってあったので25cmでも十分使用できる、との回答があり、早速改造をお願いした。約1ヶ月で納品された。
これを単独で鳴らして周波数特性を測定。500-2.36kHzは、950PB+40cmホーンで鳴らしていた時の周波数設定。
375Hzより周波数設定を下げてゆくと150Hz付近が持ち上がってくる傾向があり、その意味で300Hz位から上の周波数設定の方が癖がなさそう。また上限は1kHzでも2.36kHzでも同じになるので2.36kHzが限界のようだ。