★オーディオ奮戦記★

40cmウッドホーンを中心とした4wayマルチシステム

ミッドバスと Linfof Lab. 特製密閉箱

ー 2008/06/01 ー

Linfof工房に製作依頼していたミッドバス用の箱(ユニット組込済)が到着した。外形サイズは、W300 x H300 x D285mm。

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正面
 
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右側面
 
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集成材と構造が分かる

Linfof工房には、ユニット(DIATONE PM-1644BM = DS-3000のミッドバス・ユニット)とSPターミナル、配線用プラグ、SPケーブル等を送付して、箱の製作とユニットのマウント、配線などを済ませた完成形で納品してもらった。

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上から見る。ホゾ組で頑丈な構造
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後側、ターミナルは出っ張りが無いタイプ。

このユニットは、購入してから一度も音出しをせずに、Linfof工房に送ってしまったので、どんな音を出すか、少々不安でもあった。

DS-3000は、今でもしっかりとした音を出す本格的4waySPシステムとして定評がある。

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DS-3000
しかし、それに使われているユニットの単体での詳細なデーターは公表されていない。特に国内製品ではミッドバスを用いたSPシステムはごくわずかで、ユニットとしての比較もままならない。

最初、DS-505のミッドバス・ユニット(PM-1637BM)を入手した。

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DS-505
このユニットもほとんど新品のように見える綺麗な製品であったが、そのあとすぐにより高性能となったDS-3000のユニットが出ているのを見つけて、購入してしまった。

トップの画像でも見られるようにユニットはDS-505用のと同様に綺麗な物だった。ややフレームの外側に腐食の様子が見られるが、これは当方メインシステムのDS-10000にも見られる状態なので、大きな問題ではない。

裸で使うものではないので箱に入れることを考えたが、「はて?」データーが全くないので目安もつけられない。仕方がないので、DS-3000やDS-505のカタログや外観から推測をしてDS-505では8リットル程度、DS-3000では9~10リットル程度の内部キャビが付いているのではないかと考えた。

結局、この箱の上にミッドユニット以上の帯域のユニットを載せるので、少し大きめとすることにして、外観で W320D285 H300、板厚等をマイナスして容量を約20リットルで設計して貰った。箱の上の板は、上に載せるLE85+H400ホーンが箱からはみ出して落ちないようにするための拡張置き台。

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箱の上部には、拡張板を載せる


最初、折角あるのだからと、DS-505のとDS-3000の両ユニットを入れた変則ダブル仕様も考えたが、変則ダブルは難しいというアドバイスもあって、シングルの密閉型とした。

これを発注したときはまだDS-1000Zのウーファー部を使ったDS-1000Zwを入手するという計画はなかった。もし最初から両方とも所有していたら、もっと違う箱の構成になっていたかも知れない。ただし、今回の箱(ユニット込み)で、推測1個15Kgほど、DS-1000Zwは、これも推測で(測ったかも知れないが数字は忘れた)20Kgオーバー。もし1個の箱に両方のユニットを組み込んだとしたら、きっと30Kgを越えるであろう。これは、私の筋力の限界を超えるので運べなくなる。その意味では、別箱が正解だったと思える。

今までミッドバスの代わりに使っていた、PA-1(Ensenble)と据え換えて試聴する。


これは見事! 
実に解像度が高い、そしてウーファーと800Hzから上を担当するホーンユニット群に対し実にスムーズに繋がってくれた。この時のウーファーとのクロスは、入手したメジャグランのチャンデバ(固定クロス式)を想定してクロス周波数の200Hz(12dB/oct)とした。

DS-3000では、350-1350Hzをこのユニットが担当している。最初箱を発注した頃は、下はDS-3000を見習い350Hzとし、上は、1200Hz(LE85+H500ホーン)とするつもりであったが、これはホーンをH500からH400に変更したことから、800Hzに下がった。

下のクロスは、ウーファーが同系列のものであることから、このユニットの周波数特性次第で上手く繋がればどの周波数でも良いと考えていた。ただし、ユニットのエッジはかなりリジッドでしかも振幅量も少なさそうなので、あまり低い周波数までは使えないだろうと予想していた。

実際に周波数特性を測ってみると、フィルターなしの特性では 250Hzから下は急速に落ちてフィルターがいらないほどである。高い方は、5000Hz位から上は急速に落ち込むことから、再生周波数は 200-6000Hz位と思われる。

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PM-1644BM Flat(ノーフィルター)軸上50cm

次に、200-800HzというBandPass Filterを入れてみる。

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PM-1644BM BandPass(200-800Hz)軸上50cm
この200Hzクロスでもなんとか使える様子だったが、試しに下のクロスを 250Hzまで上げると、こちらの方がよりスムースであることがわかった。

2個並べた様子。

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2個を並べて見ると
中央に斜めの隙間があるのはボックス下のガラス台からSPボックスの足が両側に外れていることに依る。したがって工作ミスではない。