★オーディオ奮戦記★

40cmウッドホーンを中心とした4wayマルチシステム

HS-500の高域再生

前回、ノーマルに戻していたHS-500のツィーター。

もう一つのホーン主体のと較べると(全くシステムセットが違うので同列には較べられないことを承知の上で)明らかに寂しい音なので、あまり使えない。

それはそれで勿体ないので、再調整を試みる。

ATTについて、Woody&Allenさんにお尋ねしたところ、現在専用ネットワークに使用されているトランス式ATTは、-10~-30dBを1dB単位で減衰させる事の出来るものだが、0~-10dBの調整は出来ないとのこと。HS-500のユニットL-200とH-70HDに特化した専用ネットワークなので当然の出来。

もし、0~-10dBの調整が本当に必要ならATTトランスを換えるのが一番良いとのことだった。

実のところ、2014年だったか雑誌の付録だった、FOSTEXブランドの2chのチャンネルディバイダーが未使用で保管してある。パワーアンプも1セット予備があるので、やろうと思えば、ツィーターだけマルチ化することも可能なのだが、出来ることならコチラのシステム(System1)は、マルチアンプ化せず、ネットワーク一発で済ませたい。元々HS-500の導入もその考えが基だった。

幸い、コチラのプリにはトーンコントロールがある。100Hzと10kHzを±10dB上下し、センターでは完全にフラットになる。これを使って測定をしてみた。

最初にノーマルのHS-500。

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青色がフラット。黒色が10kHzを8dBアップさせたもの。
低域はノーマル(フラット)のままだが、10kHzをアップさせると300Hz以下が少し下がる傾向があり、最大の10dBアップ時で約2dBダウンする。

次にツィーターだけ、HS-500の上に置いているTW-322Aにつなぎ替え測定。

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橙色がフラット。赤色が10dBアップ。緑色が8dBアップ。

測定の間々に曲をかけていたのだが、その印象でフルの10dBアップより、8dBアップ辺りが聴きやすかったので、以下はこの+8dBでゆくことにした。(1番最初の特性図は、順番的にあとから測定したので、初めからフラットと8dBアップの2点で行ってます)

次は、8dBアップのH-70HDとTW-322Aの比較。

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黒色がHS-500のノーマルH-70HD。緑色がTW-322A。ともに10kHzを8dBアップさせた状態。


これだけを見ると、ノーマルのH-70HDの方が良いように思えるが、実際の音(曲)を聴くと、TW-322Aの方が全体的に深みのようなものを感じ、聴きやすくなる。奥行き感があり、細かいニュアンスも増して、低域も弾んだ感じに聞こえる。

たぶん、ユニットの違いだけでなく、ウーファーとの位置関係も効いているのかもしれない。もしかするとTW-322Aの公称再生周波数は70kHzということで、耳には聞こえなくとも何らかの影響(効果)はあるかも。

なおTW-322Aの接続は正相だが、逆相にすると、2kHz付近だけ前後0.5kHzだけ少し凹んだ曲線になり、正相の方が素直な曲線になった。

これにより、特に新たな購入をしなくても、結構聴けそうな感じなので、しばらく色々聴いてみようと思う。