★オーディオ奮戦記★

40cmウッドホーンを中心とした4wayマルチシステム

調整その9

PA+をスタガーに接続して、パワーアンプはOFFしたまま、レベル合わせをしてみたら、少し変化が見られた。


2台のPA+は、最初のが(1号)2014年3月にヒビノから購入した正規品。2台目は2017年9月にヤフオクで購入した。筐体には1号と同様にヒビノのシールが貼られていた。1号の60%の価格だった。


1台目の実際の使用は2015年2月から。2台目は購入と同時に使用開始。2019年11月までは2台をスタガー接続で使用していたが、プリからの入力は1号に入れ、2号には1号からMidの信号を入れていた。


今回は、1号を先に使用していて、設定的にはLow-Mid-Hiの3chをセットしていたので、2号はサブウーファーを分割する意味で、プリ出力を2号に入れ、1号へはMidの信号を送る形、すなわち、以前とは1号と2号の接続順が逆になったということ。


この状態では、1号の一番上は使用していない(実質2way仕様)のだが、一応、予備チャンネルとしておくことにした。


さて、スタガー接続での変化というのは、2号の出力が1号より大きいこと。その差は、プリ出力で10dB。すなわち1号だけでセットしていたままのプリ出力を76dBにあわせて入力すると、分割した各帯域でCLIPしてしまう。

これをクリップしないレベルまで、プリ出力を下げたら、プリで66dBだとCLIPしなくなる。と、いうことで2号の内部セットが10dB大きいと推測。マニュアルを見ても、そのようなセットの仕方は記入が無いので私にはさっぱり判らない。


ここまでのセットは、昨日だったが、本日音出しの機会が2時間ほどあったので、確認と調整、測定をしてみた。

最初は、前回のセッティングを2台に振り分けた状態、同時にSPボックスを移動し、ボックスの周辺を変化させた状態を見るためにWaveletデータを測定。
ただし、クロスポイントは以下のようにしていた。
Low:20--375Hz ローカットはBW12、ハイカットはBW24、Levelは+2.0dB
Mid:530--6.7kHz カットはローもハイもBW12、Levelは、+2.0dB
Hi:6.7kHz-- カットはBW12、Levelは、+5.6dB
なお、PEQは全てOFFとした。

f:id:nbins:20201107143040p:plain
前回データによる
だいぶ変化したように見られる。そのFQ。
f:id:nbins:20201107143650p:plain
最初のFQ


次に、Waveletデータから、クロスポイントとDelayの調節をしてみた。
結果:
Low:20--375Hz、カットは変わらずでLevelを2.6dBに
Mid:500--6.7kHz、カット、Levelは変化無し
Hi: 6.7kHz--、でカット、Levelの変化無し
LowのDelay 0.90sec、HiのDelay 0.73sec
PEQは、OFF

f:id:nbins:20201107145215p:plain
Delay ON


これの各ch別のFQ

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04:smoothing 1/6 Band
このグラフを見ていて、ヤケにデゴボコと思い、右上のsmoothingという窓を見たら、"1/6th octave"となっていた。試しに"1/3rd octave"にすると滑らかな曲線が現れた。それで、各chを1/3で測定し直すと、
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Smoothing 1/6 & 1/3
かなりの違いがあるが、割と平均的なデータになり、滑らかな1/3の方が見やすいので、こちらを採用することにする。

そうすると1/3で測定し直した全体のFQは、

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Smoothing 1/3 ALL


このデータを基準にして、クロスポイント、Delay、PEQを調整。その結果がこれ。

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04、07、08の調整後のFQ

最後のNo.08のデータ
クロスオーバー:
Low:20--375Hz、下側がBW12、上側がBW24、Level= +2.6dB
Mid:500--8.5kHz、上下ともBW12、Level= +4.0dB
Hi: 11.2kHz---、Level= +10.0dB
Delay:
Low:0.90sec
Hi :0.73sec
PEQ:
PA2:
LF1:140Hz、-5.0dB、Q= 3.41
MF1:236Hz、+6.0dB、Q= 1.57
MF2:375Hz、-0.5dB、Q= 0.94
PA1:
MF1:3.55kHz、+2.0dB、Q= 0.94
MF2:16.0kHz、+1.0dB、Q= 0.94

そのWaveletデータ(No.08)

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No.08 Wavelet

40-60Hzがもう少し増強されれば、結構いい線行っている感じ。ただし、Waveletデータからはもう少し調整の余地有りそう(だが、どうしたらよいかは判らず)