SH-20K ハーモネーターの試聴 - ★オーディオ奮戦記★

ー 2009/04/03 ー

FIDELIXのハーモネーター SH-20Kをサブシステムに接続して試してみた。

f:id:nbins:20200503135131j:plain — SH-20K

SH-20Kは、20ＫHz以上が急激に落ちた機器全てに使用できる、とされているので対象をCDPとすることにした。

直接接続したのは、Marantzの SA-11S2である。この CDPは SACDプレーヤーであるため「20ＫHz以上が急激に落ちた機器」に該当するかははなはだ疑問が残るが、SACDでない普通の CD盤を使うことで「20ＫHz以上が急激に落ちた」に当てはめてみることにした。

最初、
SA-11S2のアウトプット端子に AudioCraftの RCAケーブル XRC-75を使い SH-20Kのインプット端子に接続。

最初に聴いた盤は、Wynton Marsalis で「Hot House Flowers」CBS/SONY 32DP 183 初期のCD盤で1984年5月の録音で同年冬の発売。DDD。

f:id:nbins:20200503140420j:plain — Wynton Marsalis

何曲か聴いてみたが効果の程が分からなかった。

次に盤を変えてみた。普段からリファレンスに使っている Rosemary Clooneyの「For the Duration」Concord CCD-4444。1990年10月の録音で1991年の発売。

f:id:nbins:20200503140603j:plain — Rosemary Clooney

なんとなく効果が分かるような気がすれど、イマイチはっきりはわからなかった。

ここで、
RCAケーブルを変えてみた。Audio TechnicaのPCOCCケーブルである AT6111（結構、前の製品だが）の１mもの。
SH-20Kに入る側のケーブルを変えて効果があるかは？であったが、元々 CDPとプリを繫ぐケーブルは Marantzの付属ケーブルだったので音質的には SACDに対応はしているはず、ということでそのまま SH-20Kとプリアンプを繫ぐケーブルとしていた。

SH-20Kには、効果の切換SWがあり０～５を選べるようになっている。実のところ説明書がないので、どのような効用（切換）なのかは推測の域を出ないが、多分数字を大きくするとレベルか up度が増すものだと思った。

もう一度、Rosemary Clooneyで聴いてみる。するとなんとなくではあるが効果が判ってきた。０から５へ上げていったときには余り判らないのであるが、逆に５から０へ下げてゆくと３あたりから大人しくなる、というか、寂しくなる様な感じを受けた。

そこでアナログ時代から録音が良いとされていた TELARC盤を聴くことにした。「Big Band Hit Parade」CD-80177 である。

f:id:nbins:20200503140809j:plain — Big Band Hit Parade

この盤では明らかに効果が確認できた。切換SWの５のところでは、金管楽器が強奏になるところでの伸び感がとても良くなる。臨場感も余韻も増して会場の広さも見える感じだ。弱奏のところでも音が痩せる感じが無く、しかも付帯音は全くない。2.2 msecの遅延が有るということでエコーみたいになるのかを心配したが、弱奏時に突如ラッパが強音で入る場面でも、スパッと音が出て、引く様な様子はない。

しかし、この効果は切換 SWでの３までで、２以下の場合、２でもほとんど効果無しだった。

また、音量が小さい時には５でもあまり効果は感じられなかった。これはハイレンジ（ツィーター）だけ鳴らしてみるとよく分かるのだけど、小音量時はミッドバス、バス（ウーファー）に比べてハイレンジはとても微弱な音でしか鳴っていなく、そのため効果があっても余り判らないのだと思う。

通常 100ＫHz以上を再生できるといわれている SACDの時はどうだろうか、これも試してみた。

盤は、金聖響＆シエナで「ジョン・ウィリアムズ吹奏楽ベスト」エイベックス AVCL-25131 を通常の２chで再生。